小旅行記

2006年6月24日 日常
 少し旅行へ行って、かえってきました。
 まぁ、行き帰り合わせて4時間ほどの極小というかそれは旅行なのかと疑問に思えるくらいのものでしたが、とても楽しかったです。

 えーと、目的地は俺の中では深い森の中で、付き添いは俺含め今だ変わらずの4名で原付+αで行ってきました。

 ちょっと感想を書いてみようかと思います。

・ダムの凪いでいる水面はとても美しく、海とは違った深さを感じさせるものがあった。
・深い森の中は暗い。とても暗い。眠るにはぴったりだ。
・霧は冷たい。気のせいかもしれないけど。
・原付で吹っ飛んだ。擦り傷だけだけど痛い。感覚的にはチャリで吹っ飛んだ感じだなぁと。

 ってちょっとつまらないな。
 物語風にしてみようか、少し脚色して。

 6月24日、早朝
 「・・・なんで俺こんなところにいるんだろうな。」
 遠くに見える貯水ダムを眺め、前を走るヒロにたずねる。いや、それは独り言だったのかもしれない。なぜならおそらく聞こえてないからだ。
 そして私はこのダムで何人か自殺した人がいたな、ということを思い出す。絶望的な高さから落ちていく水を眺め、いずれ落ちていくであろう水を眺めた。その淀みなくただただ凪いでいる水に見惚れた。その濃緑色の湖は海などとは異なった種類の深さがあったからだ。明るいが空は曇っていて、輝く部分が一つもなく均一にそこに存在する液体。それだけのもののはずだが、やはりそこには魔力のようなものがあったと思う。
 ダムを過ぎ、いよいよ本番の森の中、というよりは山道をひたすら走っていく。
 山道、それは意外と暗いものだ。空は樹に覆われていて道には苔の生えた岩盤から出る湧き水や、それで湿った木の葉で覆われている。さらにこの時間帯だと触っているという実感を感じるほどの濃密な霧があたりに立ち込めている。濃緑色がだんだん黒に近づき、時折木々の間からでる日の光が本来の色を塗りなおしていた。その薄暗さとここの穏やかさにずっと眠っていたくなる感覚が起こる。しかし、そういうわけにはいかない。ここは我々の世界ではなく、我々が忌み嫌う彼ら、あるいは好むものがいるかもしれない、虫の世界である。要するに無理無理無理無理無理無理無理なのである。
 そして、そこを越える。ほぼ山頂。
 そこからは私の住んでいる街が見渡せる。しかし、そこに広がっているのは町ではなく海だった。
 雲海、確かそう呼ばれるものだ。街とあるいは本物の海に霧がかかり、曇り空とあわさって一面に広がる雲の海。
 ただ、そんなものには興味はない。
 よって目的を終えた私は帰るのである。
 GOGO!そんなことを考えていたら吹っ飛んだ。
 きっと罰が当たったのだろう。だが、かすり傷だけですんだ。優しい神様もいたものだ。

 ここまででひと段落ついたくさいので寝ます。
 それでは。

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